2024年度、渋谷スクランブルスクエア15階にある渋谷QWSにて、株式会社こふろ「ククノチ木育Lab」により木育活動の一環として木彫りセミナーが開催されました。
(ククノチ木育Lab <https://www.cofro.info/kukunochi>)
今年度既に2回開催されており老若男女問わず多くの人が木と向かい合う濃密な時間を過ごしました。
当セミナーは、参加者が木を学び、環境や文化、地域の課題を理解しながら、木を自らの手で彫ったり磨いたりすることで創造的活動を体験することを目的としています。都会の喧騒の中で自然に触れる機会は限られていますが、当セミナーは木との関わりを深める絶好の機会となりました。
■木を学び、環境を知る
セミナーは、木についての基礎知識を学ぶセッションから始まりました。参加者は木の特徴、環境との関連性や木と人との関係などについて説明を受けました。特に、人や環境に優しい資源としての木の特性や、長い歴史の中で木と人がどの様に関わってきたかを学ぶセクションは参加者の関心を引きました。渋谷という都市部で、森林の大切さや地域の木材資源の活用にどのような形で貢献できるかについて考えるきっかけとなりました。
■地域課題を意識した木彫り体験
木彫りの実技セッションでは、地域で育てられた木の端材等を使い、木の面白さや偶然によりできる形の独創性、樹種による木質の違いを知ってもらい、木に対する愛着を深めてもらいました。講師は、「ただの材料ではなく、生きていたものであり、地域や環境と繋がった大切なもの」というメッセージを伝えながら、木に込められた背景を感じながらの手彫りの実施を促しました。
■創造性を育む木彫り作業
木彫りの工程は、初めて或いは久々に刃物に触れる参加者にとっても無理なく進められるように、基本的な技術や留意点の伝達から開始しました。木を手に取り、小刀や彫刻刀を使って少しずつ形を作り上げていくプロセスを通じて、参加者は自分自身の創造力を試し、形にする喜びを体験しました。木という自然素材と向き合うことで、日々のデジタル中心の生活では得られない「ものづくり」の充実感を味わい、創造的な思考が鍛えられました。
■今後の展望
今回の木彫りセミナーは、木育活動の重要な一環として、大人から子供まで幅広い世代に自然の大切さを再認識させる機会となりました。都会での生活が中心となる現代の人々においても、自然と触れ合い、木を素材とした創造的な活動が、環境への意識向上や地域への貢献に繋がることを示しています。
参加者からは、「木の温もりを感じながら作品を作る過程はとてもリラックスできた」といった声や、「環境や地域について考える良いきっかけになった」との感想が寄せられました。体験後のアンケートでも満足度の高さが示され、今後もこのような木育イベント開催の需要が高いことが分かる結果となりました。
ククノチ木育Labではこれまで企業向けの研修型木育セミナーなどを中心に実施しておりましたが、今後はこういった大人数向けのイベント型セミナーにも力を入れていく予定となります。