CLRF2025は、欧州で進化を遂げるクローズドループエコノミー(完全循環型経済)の実例を紹介し、日本での導入に向けた知見を深めることを目的とした国際フォーラムです。国内外のリサイクル・資源循環分野の専門家が集い、実務レベルの課題と展望について意見を交わします。企業・自治体・研究者・メディアなど、循環型経済に関心を持つ幅広い層を対象としています。
特設サイト
https://closedlooprecycleforum2025.net/

■開催の背景
欧州と比較すると、日本でのサーキュラーエコノミーの普及が進んでいないという課題があります。製品設計段階からリサイクル・再利用を前提とする欧州の取り組みは、環境負荷の低減と同時に、企業競争力の向上にもつながっています。
たとえば、欧州の飲料メーカーでは、使用済みペットボトルを自治体や回収システムと連携して高い割合で回収し、製品ラインによっては100%再生PETを用いてボトルを再生する仕組みを導入しています。これは、完全循環型経済(クローズドループ)の好例として、日本の実装にも大きな示唆を与えます。
日本シーム株式会社は、廃プラスチックの再資源化技術をリードする企業として、この流れを日本でも加速させるためにクローズドループ・リサイクルフォーラム実行委員会を発足しました。国内の政策、産業、研究機関の連携を促し、持続可能な社会実現の一助となることを目指します。
■本フォーラムで得られる価値の一例
●動脈産業
•循環を前提としたプラスチックデザインの最新トレンドと実例を知る
•最先端の選別・再資源化工程を紹介し、自社プロセスに応用するヒントを得る
●静脈産業
•二次原料(リサイクル材)の品質と安定供給を両立させる手法の理解
•利益性と環境性を両立するリサイクル戦略の把握
•高度化リサイクルの概要
●全体
•循環型社会に向けた「次の一手」が得られる
•最先端の選別・再資源化技術の最新動向の把握
•【法令】欧州および日本における規制動向・今後の展望の理解
•【対応力】法令改正への先行対応・実務への反映の指針獲得
【概要】
名称: Closed Loop Recycle Forum 2025(クローズド・ループ・リサイクル・フォーラム)
日時: 2025年11月25日(火)9:30開演(9:00開場)~26日(水)17:00閉会
会場: ジ・オリエンタルテラス(静岡県浜松市中央区佐鳴台6-8-30)
参加費: 80,000円/1名様 (事前申込制) ※交通費、宿泊費は含まれておりません。
参加対象者: 企業・自治体・研究機関・報道関係者など、循環型経済に関心を持つ方
定員:80名(応募多数の場合は抽選)
参加方法: 特設サイトの申込みフォームより受付 https://closedlooprecycleforum2025.net/
※本フォーラムは非営利で行われており、参加費はスピーカーの来日費用など必要経費に使わせていただきます。
■全セッション・タイムテーブル
11月25日 9:45〜10:30
環境省の行う資源循環関連の各種の補助事業、プラスチック資源化促進法に基づく調査、災害廃棄物の人材育成事業等のほか、有識者や資源循環ビジネスが参加する3R・循環経済研究会を主宰する公益財団法人廃棄物・3R研究財団の理事長 梶原成元氏のセッション。
循環経済の内外の動き、資源循環ビジネスに求められる機能を明らかにするとともに、資源循環施設の整備に対する支援事業を中心に当財団の事業内容について共有します。
11月25日 10:45〜11:30
環境政策や資源循環研究の第一人者である大迫政浩氏は、東日本大震災後の環境再生にも科学的支援を行ってきました。大迫氏は、欧州と日本の制度・技術システムを比較し、循環経済を産業政策や資源安全保障の観点から進めるために必要な方向性を提示します。
11月25日 13:00〜13:45
プラスチックの化学的リサイクルや動脈産業と静脈産業の連携を長年研究する吉岡敏明氏は、欧州でのケミカルリサイクルの大型化や日本で進む都市油田型のインフラ構築など、国内外の最新動向を俯瞰し、プラスチックリサイクルが担う社会的・制度的役割と今後の展望を語ります。
11月25日 14:00〜14:45
廃棄物分野における炭素資源循環の研究に精通する高岡昌輝氏は、自身が携わる最新プロジェクトを基に、2050年カーボンニュートラル達成に向けた技術開発と社会実装の課題や可能性について解説します。
11月25日 15:00〜15:45
環境省でプラスチック資源循環政策や補助事業を統括し、レジ袋有料化やプラスチック資源循環法の制定を主導してきた金子浩明氏は、プラ戦略の進捗や最新の法制度、補助金等の活動について、わかりやすく紹介します。
11月25日 16:00〜16:45
産業界と研究者をつなぐ投資・連携を推進する小松秀樹氏は、第3期SIP「サーキュラーエコノミーの構築」における活動を通じて得た知見から、企業視点での循環社会の必要性や見えてきた課題と可能性を紹介します。
11月25日 16:45〜17:15
TOMRA Sortingの日本社を立ち上げ、欧州型リサイクルの実装を牽引してきた佐々木恵氏は、欧州の成功要因と日本との違いをわかりやすく解説。企業や業界が果たすべき役割や、真の資源循環への転換の重要性をこれまでの経験をもとに提言します。
11月26日 9:15〜10:15
ドイツ・ドレスデン工科大学で廃棄物管理を学び、2012年にTOMRA Sorting Recyclingに入社したLászló Székely氏は、リサイクル分野の新市場開拓や選別技術の開発を統括する事業開発の責任者です。ハンガリー初の自動都市ごみ選別プラント建設など豊富な実績を持つSzékely氏が、ブランドオーナーと連携したマテリアルリサイクルの歴史や、最新のリサイクルトレンドと今後の展望を紹介します。
11月26日 10:30〜11:30
世界トップクラスのリサイクルプラントメーカーSTADLER社で経営を統括するJulia Stadler氏は、欧州を中心に数多くのMSW(一般廃棄物)やLWP(軽量包装材)選別プラントの設計・運営を牽引してきました。Julia Stadler氏は、世界各地の最新事例と市場動向を紹介し、持続可能な資源循環社会の実現に向けたプラント技術の最前線を伝えます。
廃棄物管理業界で豊富な実績を持つ産業エンジニアであるCarlos Manchado Atienza氏は、TOMRA社で欧州・ラテンアメリカ・米国の各地域統括を歴任し、現在はSTADLER社の国際営業ディレクターとして複数子会社の経営と事業開発を指揮しています。Carlos Manchado Atienza氏は、世界規模で培った経験をもとに、廃棄物を価値に変える循環型経済の最新動向と、STADLER社が推進する革新的な選別ソリューションを紹介します。
11月26日 13:00〜14:00
環境技術とサーキュラーエコノミーの研究教育に取り組むIris Steinberg氏は、リサイクル業界やプラントエンジニアリング企業で10年以上の実務経験を持ち、ドイツ廃棄物学会の科学諮問委員なども務めています。欧州のマテリアルリサイクルの現状と政策・制度の枠組み、さらにバイオ系残渣を活用した循環型技術の最前線を学術と実務の両面から解説します。
11月26日 14:15〜15:15
オランダ北部ヘーレンフェーン市にある年間約75,000トンを処理するプラスチック選別プラントの責任者として、建設から運営までを担ってきたFoppe-Jan de Meer氏。Stadler社やTOMRA社など主要サプライヤーと協力しながら継続的にプラントの最適化を進めており、その現場での取り組みと改善プロセスを紹介します。
11月26日 15:30〜17:00
本パネルディスカッションでは、大迫氏がファシリテーターを務め、日本の登壇者たちが欧州の専門家に直接質問しながら議論を進めます。欧州の最新の資源循環政策や技術革新、事業モデルを深く学び、日本の社会や産業にどのように活かすかを具体的に探る対話型セッションです。
■イベントに関するお問い合わせ先
クローズドループ・リサイクルフォーラム実行委員会事務局(日本シーム株式会社内)
TEL.048-298-7700
E-mail:forum2025@nihon-cim.co.jp
■日本シーム株式会社について
本社所在地 埼玉県川口市安行北谷665
代表者 代表取締役/CEO 木口 達也
ウェブサイト https://www.nihon-cim.co.jp/
設立 1979年5月
資本金 8,304万円
従業員数 70人
事業内容 粉砕機、洗浄脱水機、各種選別装置、乾燥機、ミキサー、搬送装置、切断機、プラスチック類 リサイクルプラント施工、関連機械製造販売。